長 波(LW)~超長波(VLF) 入門

長波放送帯
153kHz~279kHz
ロシア、モンゴルやヨーロッパのラジオ放送が出ています
日本では電波標識局(ビーコン)に使用


夏よりに良く聴こえます
又、昼間よりが良く聴こえます

長波を受信するのは雑音との格闘
普通に室内で長波のラジオで受信しようとしても
雑音だらけで「ブー」とかいう音だけしか聴こえない
という事が多いと思います

長波というのは雑音が極めて多 いのです
雑音の発生源としては
テレビ、蛍光灯、パソコン、モデムやルーター、
スイッチング電源、インバータを使用している器具、
ケータイ電話…
とにかく色んな電化製品から雑音が出ています
テレビはモノにより雑音の程度は違いますが
最も酷い雑音の発生源です
我が家ではプラズマテレビが猛烈な雑音を出しています

不明な雑音
家から5m位離れた所にスーパーラドアンテナを立てたところ
長波の放送帯に時間によって猛烈な雑音が入る
ポータブルラジオを持って雑音源を捜したが判らない
家から離れると雑音が弱くなるので家から出ている
電灯線に近ずくと強力になる
そのようす(3g2ファイルPC用)
モデムやルーター、PC、テレビ、無停電電源等
雑音が出そうな機器は全てコンセントを抜いたが止まらない
いったいどこから…
冷蔵庫?


という事で長波は
凄く不利な周波なのです
さらに
電化製品以外からも空電という遠くの雷の
雑音が多いのも特徴です


当地は近畿地方の田舎で木造ですが
室内アンテナでは強い局がやっと聴こえる程度です
(夏の夜はロシア局が2~3局)
このような状態ですので市街地で室内アンテナで
受信するのは相当難しいでしょう


幸い我が家は屋外アンテナが付けられるので
AORのSA7000や自作バーアンテナやループアンテナを
上げています


長波にはSA7000が今のところ一番良い
バーアンテナやループアンテナは指向性を
利用して混信やノイズを軽減できるが感度が
イマイチで同調をとる必要があったり使い難い


小型でアンプを内臓したアンテナは
感度は良いがノイズっぽい事が多い



長波が受信できる物
ポータブルラジオや広帯域受信機で
長波が受信可能な物がありますが
オマケで長波が付いている程度の性能
しかないものが多く満足に使える物が少ない



ポータブルラジオ


パナソニック RF-B11
FM、MW、LW、SW9バンド
混変調(長波に中波放送が混入する症状)が
少なくこのクラスのラジオでは良い

あくまでもポータブルラジオで感度が良くないので
長波放送は強い局しか受信出来ない


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DEGEN 愛好者3号(DE1103)
FM、100kHz~29.999MHz
長波は中波放送の混入が激しい
外部アンテナにプリセレクター等の同調付きアンテナを
接続すると長波が良く聴こえます

このラジオは中波の感度は良いが長波はオマケ
程度で過度な期待はしないほうがよい

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通信型受信機


AOR  AR7030
長波、中波、短波連続カバー
200m位の長いアンテナを繋いでも混変調がなく
長波も素晴らしい性能ですが価格が高い

40kHz以下は感度が悪くなり15kHz付近では実用にならない

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広帯域受信機


AOR  AR8600
100kHz~3000MHz連続カバー
長波は混変調が激しく中波放送があちこちで
聴こえるがプリセレクター等の同調を付けると
長波が良く聴こえます


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ソフトウェア受信機


ペルセウス
PERSEUS
ダイレクトサンプリング受信機
10kHz~30MHz連続カバー
イタリア製PC接続型(国内販売有り)
混変調も無く長波からVLFまで良く聴こえます
PCノイズが出るので屋外アンテナ必要


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Spectrum Lab
0~48kHz(PCの性能により変わる)ソフト受信機
PCのサウンド入力にアンテナを繋いで受信します
この受信ソフトは無料ですのでタダでVLF帯の
受信環境が作れます
レコードプレイヤーのMMカートリッジアンプを使うと
良い感度で受信出来ます

このような無料の受信ソフトは他にもあります
当方のPCでは40kHzのJJYは受信出来ましたが
60kHzのJJYは受信範囲外で復調出来ませんでした


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コンバータ


自作 コンバータ
長波を短波に変換するX-Tal コンバータ
短波帯の受信機は高性能な物が普通にあるので
うまく作れば良い長波受信機になります

コンバータは市販品もあります

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スペクトラムアナライザー


HP8560A
スペクトラムアナライザー(スペアナ)は電波の波形を見る
機器ですけど音が聴けるように復調機能が付いて
いる物があります

このHP8560AはAM/FMの復調が出来ます
しかし長波帯は受信状態が悪い
古いので何らかの不具合が発生しているのかも

なお中波以上は割りときれいに聴こえます

スペアナをラジオのように使うには
センターに受信する周波数を入力し
ゼロスパンボタンを押し
AMかFMの復調を有効にします
音量はボリュームで合わせます
なので音が聴けるスペアナにはボリュームが
付いているので判ります


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電界強度測定器
妨害電波測定器


KNM-2401

VLF帯から良い感度で受信可能な物があります
新品は凄く高価なので中古を探すのが一般的


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方向探知機
漁船の方探等

感度も良いようですが
受信周波数が200kHz以上という物が多いようです



長波受信支援機器
プリセレクターやコンバータ類

プリセレクター

大進 DPA-25LF
25kHz~2000kHz
プリアンプと同調回路が入った物で
混変調のある受信機に使用すると抜群の効果がある
またこのプリアンプはノイズが少なく良く
AR7030の25kHz付近の感度不足解消に効果があります


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コンバータ

FC-965DX+アンテナスイッチ
クラニシの長波コンバータをアンテナ切換器と
一緒に組込んだものです
FC-965DXは20kHz~60MHzを60.02MHz~に
変換するコンバータです
これを広帯域受信機に付けるとVLF帯の
20kHzから受信できるようになります
AR8600に付けて使うと20kHz付近はAR7030より
感度が良いです


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インダクター

アンテナにインダクタンスを足して感度を上げるものですが
CRF-1受信機では効果がありましたが
今の受信機では余り効果がありません

仕組みは1mH~100mHのインダクタンスを
直列に足していきます












工事中