手差フィルターボックス
HyperStar
せっかくの広視野カメラなのでフィルターも使いたい
CCDカメラには5枚までしかフィルターを内蔵出来ない
のでどうしても撮影中に交換可能な外部フィルターが
必要になります
そこで作ったのですが
なんという事かピントが合わない
バックフォーカスが短く
薄いフィルターボックスを作らないと
ピントが合わないのです
HyperStarのカメラ側は64mmのネジになっている
このネジを利用すれば15mm程度は短くなる
でもこんなネジに合う物は無いですね
作って貰うか
自分で製作するか
自分で作る場合は
旋盤など無いので
樹脂などでネジを型取りすれば可能ではないか
樹脂で型取
この方法で作ってみます
まずはHyperStarのレンズに保護の為に
ビニテを貼ってネジにラッカーでスプレーしました
これは固まった後に外し易くする為です
注意:このラッカーを塗る方法はやらないようが良い
完成後にネジにラッカーが残り除去し難い
HCでFRPを売っていたのでこれに決定
FRPはポリエステル樹脂(右)と硬化剤(左)を
混ぜると固まります
混ぜる量は冬は100:10位
FRPを流し込みました
流し込んで判った事
●粘り気がそんなにないので僅かな隙間からFRPが漏れる
●室温11℃位では固まり始まるまでに50分位かかる。
●固まり始まると急速に固まる。
●匂いがかなり強い。
一晩置いて完成
ネジもまずますに複製
ここまでで判明した事
●型から外し易いようにラッカーをスプレーするとネジ山に入り込み除去に手間がかかる
●FRPは多少伸縮するのでネジには向いてない(でも使用は可能)
完成
アメ色のハズですが灰色っぽいですね
HyperStarに付けた様子
型取りしたネジですがガッチリと固定出来ています
望遠鏡に付けて試すとピントがまだ合わない
そこでEOSマウントが付けている台を薄い物に交換
下の写真の黒が厚いの、白いのが2mm薄くした板
これでピントが合うようになりました
但しデジ一眼では手差しフィルターが使えなくなった
この板の厚さにはデジ一眼が使えるという理由があったのだ
まぁデジ一眼では手差しフィルターを使わなくても構わないが
CCDカメラで遠くの山を試写
フィルターを入れてピントが合っている
でもC11のピント調節ノブをほぼ一杯回し切った位置だ
2012.12.23
バラ星雲を写してみました
周辺部の星像がおかしいので調べると
見てすぐに判るほど傾いていました
スケアリング調整で星像が良くなる方へ調整すると
ドンドン傾きが大きくしたようです
どうも反対方向に調整していたようです
それとネジがFRPで型取りしたもので余り精度が良くない
ので一山ズレてねじ込んでいました
さらに厚みも均一じゃなかったので
削って均一にしました
その結果
少し薄くなったのでピントにも余裕が出ました
数百メートル先にもピントが合うようになりました
星を写してみた写真
もう少し改善出来そうだがこれ以上
いじらないほうが良いかも知れない